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ときめくモランディ展

先週、県美で開催されているジョルジョ・モランディ展にいってきました。
モランディを知らなかったのですが、夏に行った展覧会で招待券を
もらっていたのです。

モランディの前にランチ。またまたJICAの食堂です。
12月は南米・パラグアイ料理でした。
c0081032_2185673.jpg

メインはトマトリゾット。その他はひき肉入りスープとトウモロコシのケーキ(?)、
フルーツポンチでした。これで720円だったかな?本当に安くておいしいです。
味は日本人向けにしてあるのかなあ??どれも食べやすい味付けでした。

おなかいっぱいになったらようやくモランディ展へ。
モランディの作品はこんな感じ。
c0081032_21121137.jpg

c0081032_21122350.jpg

c0081032_2112384.jpg

そう、見てお分かりの通り、静物画ばかり(しかも壜や水差しばかり)。
最初「落ち着く感じの絵だけど、地味だなー」「心が震えるっていうより
線が震えてるよ!」などと思っていましたが、モランディが人生の
ほとんどを自宅のアトリエでずーっと壜の絵ばかり描いてたという
説明書きを読んでからうっすらと狂気を感じました。

普通芸術家ってたまに旅に出たりして出会った風景なんかに触発されたり
人生で起こったドラマチックな出来事に影響されたりして作風に変化が
出たりするのですが、モランディの人生にはドラマチックな出来事が
ほとんどといっていいほどありません。
本人も大きな変化を望んでいなかったみたい。

本当に地味な壜の作品ばかりで、塗り方雑だし塗りむらがあるし、
なんともぱっとしないなあと思いながら見ていたのですが、
不思議なことになぜかずっと見続けてしまうのです。
変なたとえですが、「全然華がないのになぜかモテている男子」を
見ているような気分・・・
見ているうちにだんだんハマってきて、「一つ買って部屋に飾ってもいい!」
ぐらいの気持ちになりました。
なんなんだ、この吸引力は・・・


展覧会後に原田マハさんの講演会をきいたのですが、原田さんがモランディについて
「モランディは1点で空間を変えてしまう力がある」「かくれファンが多い」
「人を振り返らせるような、絵の中に引き込む磁力がある」
「我々を作品に向かわせてくれる=蠱惑的である」
というようなことをおっしゃってて、なるほどなあと納得しました。

蠱惑的っていうのは、「自分がどうにかしなければならないんじゃないか」と
思うようなそわそわした気持ち、むずむずした気持ち、手に入れたくなる気持ち
のことで、それは要するに「セクシーである」ということらしい。
セクシーっていう言葉は日本では色っぽいニュアンスの意味で使われることが
多いけど、本来そういう意味なんですね。

私は絵を見ながらモランディの作品にセクシーさを感じていたのか。
確かに気になって仕方なかったもんなあ。
ポスターに「なぜふつうの壜にこんなにも心が震えるのだろう」って書いてあって
最初はなんのこっちゃと思ってたけど、見た後に納得しました。

あと、原田さんが言ってて納得したのは「オブジェとモランディ本人が一体化していた」
ということでした。前にNHKの日曜美術館という番組でモネの特集やってた時に
モネの晩年の絵が紹介されてて、今までと違って自由奔放な雰囲気の画風になってて
「モネは自然に溶け込んだんだな」となんとなく思ったのですが、モランディは
静物に溶け込んでいたんですね。

ポスターに使われてる絵を見てたら、壜が建物みたいに感じられたり
都市を眺めているような気持になりました。
モランディは「実際に見ているもの以上に抽象的で非現実的なものは何もない」
という言葉を残しているのですが、見てるまま描いてるんじゃなくて、
自分の中に完全に取り込んで再構築して表現しているから私たち見る側に
小さな気づきやドラマを感じさせるのでしょう。
だから引き込まれてしまうのですね。

絵に対する狂気的な直向きさが見る側の心をとらえるということなのかな。
ゴッホなどの一流の芸術家も狂気的な部分があって、作品につきぬけた魅力が
ありますもんね。。
ちゃんと評価されていたにも関わらずあえて表舞台に出てこなかったモランディ
ですが、間違いなく一流の芸術家です。

なんだかに長い文章になってしまいましたが、それだけ魅力を
感じられたということです。
あと、額が物凄くおしゃれだなあと思いました。あれがイタリアの
センスなのね。絵と絶妙のマッチングでした。

今までモランディを知らなかったのが恥ずかしいぐらいの気持ちでしたが、
若い時だとこの魅力に気づくことが出来なかったかもしれません。
今、出会うべくして出会えたのかな。
満ち足りた気分で美術館を後にしました。
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展覧会は2016年2月14日までです。
みなさん、ぜひ見に行ってくださいね!
モランディの魅力に取りつかれた人のために、リピーター割引もありますよ!
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by t-ebizou | 2015-12-20 22:29 | 観劇・鑑賞